前回のブログ記事の最後で、「次回は、WebSitePanel の日本語化について紹介したいと思います。」 と書きながら、業務上の都合から今回は SQL Server 2008 R2 Express のセットアップ手順を紹介させていただきます。

その前に、SQL Server  をご存じない方々のために、SQL Server  Express について簡単にご紹介しておきましょう。

SQL Server  Express とは

マイクロソフトは有償製品として SQL Server というデータベース サーバーをリリースしています。

SQL Server は、強力な高可用性と BI (Business Intelligence) 機能を備えており、金融、証券などの世界中の多くのミッション クリティカルな現場で採用されています。またパフォーマンスにおいても、第三者調査機関が実施するベンチマークテストにて常に上位をキープし続ける実績と実力をもっています。

SQL Server には複数のエディションがあります。そのもっとも標準的なエディションから、データベース サーバーとして必要な機能のみを抽出したものが無償の SQL Server Express になります。

SQL Server Express は、学習や、デスクトップおよび小規模サーバー アプリケーションの構築、ISV による再配布などに使用することができます。

SQL Server Express の種類

現在の最新の SQL Server 2008 R2 Express では、目的にあわせ複数種類のインストール パッケージが用意されています。

各インストール パッケージの内訳は以下のとおりです。

インストール イメージ 説明
Microsoft® SQL Server® 2008 Express DB エンジンのみ [詳細]
Microsoft® SQL Server® 2008 Express with Tools DB エンジンとグラフィカルな管理ツール [詳細]
Microsoft® SQL Server® 2008 Express with Advanced Services DB エンジンとグラフィカルな管理ツール、レポート、フルテキスト検索機能 [詳細]
Microsoft® SQL Server® 2008 Express Edition Service Pack 1 DB エンジンのみ (SQL Server 2008 SP1 適用済)

また、SQL Server 2008 R2 Express に関連するその他のインストール パッケージには以下のものがあります。

インストール イメージ 説明
Microsoft® SQL Server® 2008 Management Studio Express グラフィカルな管理ツールのみ
SQL Server 2008 Service Pack 1 SQL Server 2008 のサービスパック

各インストール パッケージの入手先は以下のとおりです。

SQL Server 2008 Express

Microsoft® SQL Server® 2008 R2 Express
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=967225eb-207b-4950-91df-eeb5f35a80ee&displayLang=ja

Microsoft® SQL Server® 2008 R2 Express with Tools
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?familyid=967225EB-207B-4950-91DF-EEB5F35A80EE&displaylang=ja

Microsoft® SQL Server® 2008 R2 Express with Advanced Services
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=e08766ce-fc9d-448f-9e98-fe84ad61f135&displayLang=ja

関連ツール

Microsoft SQL Server 2008 R2 - 管理ツール
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=56ad557c-03e6-4369-9c1d-e81b33d8026b&displayLang=ja

Microsoft SQL Server 2008 R2 レポート ビルダー 3.0
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=d3173a87-7c0d-40cc-a408-3d1a43ae4e33&displayLang=ja

 

SQL Server 2008 R2 Express のインストール

SQL Server 2008 Express のインストールは、ダウンロードした msi ファイルを使用し、セットアップウィザードのガイドに従い作業を進めます。

以下に具体的なインストールの手順を示します。なお、この手順では、Microsoft® SQL Server® 2008 Express with Advanced Services のインストール msi を使用します。これは、今月に序章から 2 章までが公開予定の、『PHP on ガイドライン』 の後半の章で、PHP アプリケーションから SQL Server のレポート機能を使用する方法が紹介されるためです。

インストール手順

  1. SQL Server 2008 R2 Express のインストール パッケージと、インストールに必要となるモジュールのインストールパッケージを入手します。

    SQL Server 2008 R2 をインストールする先の環境には、以下のものがインストールされている必要があります。

    Microsoft .Net Framework 3.5 SP1
    http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=120550

    Windows インストーラ 4.5
    http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=123422

  2. ダウンロードした SQL Server 2008 R2 Express インストール msi ファイルをダブルクリックします。
  3. 環境によっては、 .NET Framework コアロールを有効にするためのダイアログボックスが表示されるので [OK] ボタンをクリックします。

    NETFrameworkCoreRoll

  1. [ SQL Server インストール センター ] の画面が表示されるので、同画面内の 「新規インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します。」 リンクをクリックします。 

    SQLSetup1

  2. [ ライセンス条項 ] の画面に遷移するので、内容を確認後 [ライセンス条項に同意する] チェックボックスにチェックをつけ [ 次へ ] ボタンをクリックします。

    SQLSetup2 

  3. インストールに必要な要件を満たしているかチェックが行われます。インストールが可能な環境であれば、[ 次へ ] ボタンがクリック可能になっているので、[ 次へ ] ボタンをクリックします。

    SQLSetup4

  4. [ 機能の選択 ] 画面が表示されるので、[ 機能 ] リストでインストールする機能を選択します。

    SQLSetup5

  5. [ インスタンスの構成 ] 画面が表示されるので、既定のまま [ 次へ ]  ボタンをクリックします。

    SQLSetup6

    この画面では、データベースのインスタンス名を任意に指定することができますが、公開されている多くの技術文章のサンプルでは、既定のインスタンス名である “SQLExpress” が使用されていますので、学習や検証に使用するのであれば既定のままが良いでしょう。ただし既定のインスタンス名を使用するということは、第三者にもインスタンス名が推測されやすいということでもあるので、運用環境での使用時には、問題がないか十分に検討を行ってください。

  6. [ サーバーの構成 ] 画面が表示されるので、既定のまま [ 次へ ] ボタンをクリックします。

    SQLSetup7

    この画面では SQL Server と、付帯サービスが使用する動作アカウントとスタートアップの指定が可能です。サービス���動作アカウントは、既定では Web アプリケーションにも使用される NETWORK SERVICE アカウントが指定されています。

  7. [ データベース エンジン 構成 ] 画面が表示されるので、同画面の [ アカウントの準備 ] タブ  - [ 認証モード ] セクションで [ 混合モード ] オプションボタンにチェックをつけ 、システム管理者 (sa) のパスワードを指定します。
    次に、[ SQL Server 管理者の指定 ] グループで、[  現在のユーザーの追加 ] ボタンをクリックし、現在インストールを行っているユーザーのアカウントを追加しして [ 次へ ] ボタンをクリックします。

SQLSetup8

  1. [ Reporting Services の構成 ] 画面が表示されるので既定のまま [ 次へ] ボタンをクリックします。この画面は Microsoft® SQL Server® 2008 Express with Advanced Services 以外の SQL Express では表示されません。

    SQLSetup9

  2. [ エラーレポート ] 画面が表示されるので、SQL Server のエラー情報をマイクロソフトに提供するのであれば、チェックボックスにチェックをつけ [ 次へ ] ボタンをクリックします。

    SQLSetup10

  3. インストールが開始され [ インストールの進行状況 ] 画面が表示されるので、完了するまで待ちます。

    SQLSetup11

  4. [ 完了 ] 画面にインストールが正常に終了したことを示すステータスが確認できたら [ 閉じる ] ボタンをクリックしてセットアップ ウィザードを終了します。

    SQLSetup12

以上で Microsoft® SQL Server® 2008 Express with Advanced Services のインストールは完了です。

表示されている [ SQL Server インストール センター ] は、画面右上の [X] ボタン ( 閉じるボタン ) をクリックして 閉じてしまって構いません。

インストールが完了したら、SQL Server 2008 の管理ツールである SQL Server Management Studio を使用してデータベースに接続し、SQL Server サービスが動作していることを確認してみましょう。

なお、SQL Server サービスが動作しているか否かは、Windows の [ コントロールパネル ] – [ 管理サービス ] の [ サービス ] のサービスリストからも確認することができますので、管理ツールをインストールしない場合には、こちらを使用すして確認することもできます。

image

SQL Server 2008 R2 Express への管理ツールからの接続

SQL Server の管理は、管理ツール SQL Server Management Studio を使用して行います。

SQL Server Management Studio から SQL Server に接続すには、以下の手順を実行します。

SQL Server Management Studio から SQL Server への接続手順

  1. [ スタート ] ボタンをクリックし、[ 全てのプログラム ] – [ SQL Server 2008 R2 ] – [ SQL Server Management Studio ] を選択します。
  2. [ サーバーへの接続 ] ダイアログボックスが表示されるので、SQL Server 2008 のインストール時の [ SQL Server 管理者の指定 ] で [ 現在のユーザーの追加 ] を行っている場合は既定のまま [ 接続 ] ボタンをクリックします。
    現在 Windows にログインしているユーザーアカウントではなく、SQL Server の管理者アカウントで接続する場合は [認証] ドロップダウンリストで “SQL Server 認証” を選択し、[ ログイン ] ボックスに “sa” ( SQL Server 既定のシステム管理者 ) を入力し、[ パスワード ] ボックスには、インストール時に指定したパスワードを入力します。

    image

  3. 正しく認証が通れば、SQL Server Management Studio の管理画面が表示されます。

    image

以上で、SQL Server Management Studio を使用して SQL Server の管理を行うことができるようになりました。

 

SQL Server 2008 R2 の管理方法

SQL Server 2008 R2 の管理方法、使用方法については SQL Server 2008 R2 オンライン ブックの内容をご参照ください。

SQL Server 2008 R2 オンライン ブックは以下の URL より入手することができます。

SQL Server 2008 R2 オンライン ブック
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=c18bad82-0e5f-4e82-812b-5b23e5d52b9c

SQL Server オンライン ブックの使い方
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms166019.aspx

 

まとめ

SQL Server 2008 R2 Express は、有償製品である SQL Server 2008 R2 からデータベース サーバーとして必要な機能を抽出した無償製品です。

Microsoft Office 製品、.NET アプリケーションの親和性の高さはいうに及ばず、最近では高い品質の PHP 向けのデータぺースドライバーもリリースされています。

Microsoft Drivers for PHP for SQL Server
http://www.microsoft.com/downloads/en/details.aspx?FamilyID=80e44913-24b4-4113-8807-caae6cf2ca05

もし、取得したデータを将来的にビジネスにきちんと活かせるようにしたい、と考えられるのであれば、SQL Server Express を使用することをお薦めしたいところです。

サービスの規模が小さいうちは無償の SQL Server Express でデータを扱い、サービスが成長し、大規模かつミッションクリティカルなシステムが必要となった場合には、そういった実績がある有償版の SQL Server にそのままデータを移行することができるからです。

これからビジネスを成功させる予定がある方はぜひ SQL Server Express をお使いいただければと思います。

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