私の上司が講演に行った先で、私のブログをご覧になってくださっているという方がいらっしゃったようです。ありがとうございます!

読者の方がいてくださって嬉しかったので、これまで書きためていながら放置していたことを数点書いておきます。

年末のことになりますが、Popfly が大学の授業の教材で採用されました。Bentley College of Massachusetts という大学で、授業の様子を撮影したビデオはこちらからご覧いただけます。

この大学では、コンピュータサイエンスの学生向けにではなく、もっと他の専攻の学生たちにもコンピュータのことが分かるように、Popfly を教材として使って学習しています。

なぜ Popfly がこうした学習に使えるのか、といいますと、もちろんそのアーキテクチャが面白いから、という理由もありますし、「実際に使われているデータを扱えるから」という面もあるでしょう。

おそらくプログラミングの授業を受けた人なら、後者について分かるのではないでしょうか。学校の授業で扱うデータの多くは無味乾燥であり、実際にビジネスの現場等で扱われているものとは大きく違っていたと思います(もちろん、そうした無味乾燥なものだからこそ一般的である、という利点ももちろんあります)。Popfly はその点、データソースに Web サービスを簡単に扱うことができますので、学生の皆さんの興味を引きつけつつ、学習を進めることができます。楽しい学習であれば、学習効率も高まりますし、実際のアプリケーション開発にもより近い環境で学習でき���ため、学習の効果も高まります。

もちろん、こうした Popfly による開発をプログラミングと言えない、というばりばりのコーディングを行う開発者もいらっしゃるかと思います。しかしそれを逆にいえば、Popfly は開発者を育成するためのプログラミングというわけではなく、コンピュータや開発を理解するためのプログラミング環境を提供している、ともいえると思います。

ブロックという抽象化されたものを扱うことで、コンピュータの働き(たとえばデータ アクセスやプレゼンテーションの必要性など)がわかる、という意味では、Popfly は若年層や高齢者といった IT にあまり親しみにのなかった方々への学習材料に最適と言えるでしょう。そうした場面での応用も可能であるという実例が、Bentley College of Massachusetts の事例であると思います。開発者を目指さない"けれど"コンピュータを理解したい、という人が相対的に多くなっている現在、こうしたツールの応用範囲は広いものになるでしょう。

(それに何より、ブラウザさえあれば誰でも使えて、しかも無償なので、契約などの煩雑さがないという点から採用しやすい、という理由もあるのかもしれません。)

Popfly のアーキテクチャについては、実はマイクロソフトのアーキテクトたちも Popfly のアーキテクチャに興味を持っているようで、多数の記事がブログにアップされています。

たとえば、John Mulinax は Popfly のビジネス用途に思いを巡らせています。ちなみにこの発端は Is the Future of Popfly...In the Enterprise? という記事でした。関連して、Denny Boynton の記事も紹介しておきます。

また、Popfly as a Web Platforom という "Architecute + Strategy" というブログを書いている David Chou の記事では、プラットフォームとしての Web に関連させて、Popfly というものを描いています。

あと、Enterprise Mashup に関する論文が The Architecture Journal に掲載されるなど、マッシュアップのエンタープライズ用途はまだまだ広がりうるのだと思います(論文の執筆者が Popfly に触れたエントリも紹介しておきます。もう一人はこちらです。)。

ビジネス用途と言えば、Popfly を使えば迅速な開発も可能になるという点が特徴の一つでしょう。たとえば、これからも多数のすぐれた Web サービスがどんどん出てくると思います。そうした Web サービスに対応するブロックを誰かが作れば(たとえば Mashupedia などで日々APIが公開されるWebサービスに対応するブロックを作れば)、世界中のだれもがその新しい Web サービスを自社アプリケーションに応用できる、などが考えられます。これにかかる時間は、単にブロックを入れ替えて実行するだけの数分、もしくは数秒だけでしょう。この種の開発の迅速さが得られる、というのは昨今のビジネススピードについていくために非常に有用でしょう。

上述の学習用途に関連させると、開発に触れたことのない人たちも Popfly で様々なデータを扱える、ということになるので、Popfly をデータの可視化に役立てたり、マッシュアップのアイデアを迅速に試したりすることで、今後のビジネスにも役立つのではないかと思います。

そうした環境の中で、Popfly が皆様に受け入れられるよう、私も尽力していきたいと思います。ブログの読者の方々とも、対面でこういうことをお話ししたいですね。

以上、結構勢いで書いた記事ですが、もっと詳しい話はまたの機会に。