このポストは、5 月 12 日に投稿された Empowering customers to embrace cloud with exciting updates to Microsoft Azure at TechEd NA の翻訳です。

多くの企業では、迅速性、拡張性、コスト削減効果といったメリットのためにクラウド コンピューティングへの投資を行っています。しかし、企業がクラウドを採用するうえで、安全性と信頼性を確保し、既存の投資を活用できなければ、これらのメリットを実現することはできません。そこで、今回 TechEd (英語) では、将来的にクラウドファースト、モバイルファーストな企業を実現し、顧客に新しい機能、情報、アプリケーションを提供することを目的とした複数の新しいサービスが発表されました。ここでは、魅力的な Azure の最新情報について概要をご紹介します。

データセンターの拡張

企業はある日突然クラウドファーストを実現できるわけではありません。多くのお客様の場合、クラウドに移行するまでにはさまざまな過程を経ることとなります。最初の段階では、オンプレミスの投資の活用を目指します。このようなハイブリッド クラウド環境では、Azure とオンプレミスのテクノロジの接続が重要になります。

今回一般提供が開始された Azure ExpressRoute により、お客様はこうしたプライベート接続を確立することができます。AT&T、BT、Equinix、Level3、SingTel、TelecityGroup、Verizon といった業界大手の電気通信事業者および相互接続プロバイダーとの提携により、ExpressRoute では信頼性と速度の向上、遅延の削減を実現しています。これは実体験に基づく感想で、Microsoft IT (英語) はいち早くこのサービスを採用し、冗長性、帯域幅、パフォーマンス、セキュリティの改善を行ってきました。その他にも、Mckesson、Zadara、Acelera を始めとする多くのお客様が ExpressRoute による安全なプライベート接続のメリットを享受しています。また、Zadara Storage などのソリューション プロバイダーでも ExpressRoute を活用し、Azure を利用しているお客様にさらなるサービスを提供しています。

ハイブリッド クラウドでは、リージョン内、リージョン間、複数のデータセンター環境間における強力なネットワーク接続も必要となります。これを実現するために、Azure Virtual Network では複数のサイト間 VPN 接続をサポートし、複数のオンプレミスのサイトで安全な接続を確立できるようになりました。また、新機能の VNET 間接続により、複数の仮想ネットワークを直接、安全に接続することもできます。特に SQL Server の AlwaysOn 機能と組み合わせることで、優れた災害復旧ソリューションを実現します。

もう 1 つの新機能である IP Reservation では、パブリック IP アドレスを予約して仮想 IP アドレスとして使用することができます。これは、静的パブリック IP アドレスを必要とするアプリケーションや、アプリケーション更新のために予約した IP アドレスをスワップする必要がある場合などに最適な機能です。

今回一般提供が開始された Azure Traffic Manager では、Azure と外部の両方のエンドポイントをサポートし、Azure とオンプレミスにわたる高可用性アプリケーションを構築できます。

他にも、今回は 2 つの新しいコンピューティング集中型仮想マシン インスタンス (A8 および A9) の提供が開始されました。これにより、プロセッサおよび相互接続性の高速化、仮想コアおよびメモリ容量の増加が図られています。

アプリケーションの構築およびデプロイのための新しいツール

アプリケーションがオンサイト サーバー上のファイルにアクセスするように設計されていた場合、アプリケーションの移植が難しいというご意見が寄せられていました。今回プレビュー版として公開された Azure Files では、高い可用性と耐久性を備えた Azure のストレージ システム上で複数の仮想マシン間でのファイル共有の設定が可能になり、既存のアプリケーションをクラウドに簡単に移行できるようになりました。

ストレージ BLOB との大容量データの移動に使用される Azure Import/Export サービスも今回一般提供が開始されました。数テラバイトの暗号化データをハード ディスク ドライブ経由でマイクロソフトのデータセンターに転送できます。その後、お客様の BLOB ストレージ アカウントとのデータ転送にはマイクロソフトの高速内部ネットワークが使用されます。

さらに、Azure 上で簡単にハイブリッド アプリケーションを構築できる BizTalk Hybrid Connections も今回プレビュー版として公開されました。この新しい Azure サービスでは、カスタム コードを記述することなく、Azure のクラウド ソリューションとオンプレミスの TCP または HTTP リソースをより安全に、迅速に、簡単に統合することができます。

お客様によっては、データへの超高速アクセスを利用した拡張性と応答性の高いアプリケーションを構築する必要がある場合もあります。今回一般提供が開始された Azure Cache は、拡張性の高い分散型のメモリ内キャッシュ ソリューションです。また、プレビュー版の Azure Redis Cache もリリースされました。人気の高いオープンソースの Redis キャッシュ (英語) をベースに、マイクロソフトが管理する、セキュリティが確保された専用の Redis キャッシュにアクセスすることができます。

モバイルファーストを簡��に実現

企業にとって、API は目新しいものではありません。多くの場合、すべてのバックエンド システムに多数の API が用意され、企業内外の開発者が新しいモバイル アプリや Web アプリの開発に使用しています。しかし、企業ではこれらの API を信頼性、安全性、拡張性の高い方法で発行し、アクセスを管理する必要があります。プレビュー版として公開された Azure API Management では、API ポリシーの設定、開発者ポータルのカスタマイズ、解析のレビューなどを簡単に行うことができます。企業内外の開発者に API を発行できるようになれば、デジタル メディアの収益化、コア製品のプラットフォームへの変換、新しいコンテンツ配信チャネルの作成をモバイル デバイス間で直接行うことができます。

IT 部門では、従業員が使い慣れたスマートフォンやタブレットでの作業を支援すると同時に、企業機密の安全を確保する努力を進めています。今回プレビュー版として公開された Azure RemoteApp により、モバイル ワーカーはさまざまなデバイスから Windows アプリケーションを利用できるようになります。RemoteApp では、マイクロソフトの強力なリモート デスクトップ サービス機能と、拡張性およびコスト効率の高い Microsoft Azure を組み合わせることで、従業員の外出時の生産性を維持し、IT 部門によるインフラストラクチャのスケールアップとスケールダウンを簡単かつ低コストで実現します。

不慮の事態への準備

企業は、常に最悪の事態を想定する必要があります。来月プレビュー版として公開される Azure Site Recovery (旧 Hyper-V Recovery Manager) では、より優れたコスト効率の高い災害復旧をクラウドにもたらします。このサービスを使用することで、プライマリ データセンターでサービスが停止した場合、Azure に仮想マシンおよびサービスを複製して復旧することができます。

今回プレビュー版として公開された Microsoft Antimalware for Azure では、クラウド サービスと仮想マシンの両方にマルウェア対策エージェントをインストールできます。さらに、マイクロソフトはクラウド セキュリティ市場の最大手である Trend Micro および Symantec との業務提携を発表しました。これにより、今後、Trend Micro Deep Security エージェントと Symantec Endpoint Protection エージェントを Azure 管理ポータルから仮想マシンに直接デプロイできます。

また、SUSE Linux Enterprise Server のサポート プランも公開されました。Azure Virtual Machines で Linux を実行し、Azure サポートを購入した場合、Azure イメージ ギャラリーから関連するイメージをデプロイすることでこれらのプランを活用できます。

進化の第一歩

マイクロソフトにおけるクラウドの進化はまだ始まったばかりです。上記の新しいサービス、また今後公開するサービスを通じて、マイクロソフトはオンプレミスの投資を活用する場合にも、クラウドファーストのアプリケーションを構築する場合にも、お客様のクラウド導入の障害を取り除くことを目指します。

今回ご紹介した内容の詳細については、マイクロソフトの公式ブログ (英語) および Scott Guthrie のブログ (英語) をご覧ください。また、TechEd の内容については、Channel 9 Events App (英語) でご確認いただけます。