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Windows Metro スタイル アプリ
こんにちは。Windows Web サービス担当バイス プレジデントの Antoine Leblond です。これは、私たちの新しい Windows Store ブログの最初の投稿です。このブログは、開発者の皆さんに、サービスとしての Store の進行状況と、Store が実現するプラットフォームおよび商機について情報を提供する予定です。
9 月に、マイクロソフトは Windows 8 のコンポーネントであり、Metro スタイル アプリの配布ポイントになる Windows Store を発表しました。そして、今日、サンフランシスコで行われた Store Preview イベントでは、Store のアプリケーション ポリシー (英語) とビジネス条項 (英語) について説明しました。どちらも現在、開発センター (英語) で公開されています。また、開発者のどなたでも参加できる First Apps contest (英語) についても発表し、選ばれた開発者の方には、Store のベータ版に含める Metro スタイル アプリの提供をお願いすることもお話ししました。
Store が経済面で開発者第一となる点をお知らせできるのも喜ばしいことです。Store プラットフォームを通じて販売されたアプリに対しては、収益の最大 80% が開発者に分配されます。広範囲のリーチが可能な Windows の普及率、新しい開発プラットフォーム、最高レベルの開発ツール、刷新されたユーザー エクスペリエンス、新しいチップセットのサポート、業界屈指の取引条件を誇る組み込みの Store という要素を併せ持つ Windows 8 は、開発者にとって過去最大のチャンスです。
Building Windows 8 ブログと同様に、このブログでも対話を重視したいと思います。コメント機能がサポートされ、常識に基づくルールが適用されます。あらかじめご配慮をお願いすると共に、Windows Store に関心をお寄せいただいていることに感謝いたします。
この最初の投稿は、Store のパートナー プログラム マネージャーを務める Ted Dworkin が作成しました。
- Antoine
私たちは Windows Store の構築を始めたとき、ユーザーができるだけ多くのすばらしいアプリにアクセスできるよう、ベストを尽くしたいと考えました。特に次々とアプリが登場する中では、各アプリを引き立てることは困難です。品質の確保、信頼の維持、摩擦の低減、選択肢の提供について、多くの考えを巡らし、これらを道しるべとして、設計を行いました。さらに、Store の設計全体と、開発者の皆さんと築きたいパートナーシップの特徴を表す 4 つの指針を打ち立てました。
次に、各指針の詳細を紹介し、開発者の皆さんがこれらの指針を活用してユーザー向けの優れたエクスペリエンスを開発する方法について説明します。
Store を設計するうえで基本の構成要素となったのは、アプリの視認性を確保し、アプリを効率的かつ滑らかに発見できるようにすることでした。クロムの使用は最小限に抑えてアプリが引き立つようにし、ユーザーがすばらしいアプリを見つけやすいように、検索、カテゴリごとの参照、ランキング リスト、編集者によるキュレーションなど、ナビゲーションとプロモーションに役立つさまざまなメカニズムを用意しています。
アプリの見つけやすさを重視して設計された Windows Store
ランディング ページは、魅力的なアプリが表に出るように設計しました。アプリはカテゴリを使って整理され、最新のアプリ、最も利用されているアプリ、人気が急上昇しているアプリなどは、いずれも専用のリストでわかりやすく表示されるようになっています。ユーザーに合わせたアプリのおすすめを表示するほか、テーマに沿ってアプリを特集するトピック ページを用意し、"隠れた宝石" となりがちなアプリも注目を得られるようにします。
ナビゲーションはシンプルで、Windows 8 のモデルとの整合性が確保されています。組み込みの検索機能では条件検索がサポートされており、滑らかな動作のパン機能で各カテゴリを参照したり、カテゴリ フィルターによって最も関連性が高いアプリを見つけることができます。
一般にアプリの検索には Web が使われるので、Store のアプリ カタログは検索エンジンのインデックス作成の対象になります。また、アプリの Web ページへの直接リンクもサポートします。
Web 検索からアプリを見つける
Web 検索結果は、このアプリの内容ページに直接リンクする
Web 検索結果のリンク先は、Web 版のアプリの内容ページです。このページは、Store のアプリの内容ページに提供されているものと同じコンテンツを基に公開します。Windows 8 を実行している場合は、このページから Store に誘導されます。Windows 8 が使われていない場合は、そのアプリは Windows 8 用であることがページに表示されます。
アプリのプロモーションは開発者自身の Web サイトから行うこともできますが、"Windows Store でダウンロード" ロゴを使うだけでなく、Internet Explorer 10 に組み込みのプロモーション機能を利用することも可能です。開発者が Web サイトにマークアップを 1 行追加するだけで (英語)、サイト閲覧者が Windows 8 で Internet Explorer 10 を実行していれば、アプリのボタンが IE に表示されます。
Windows 8 で Internet Explorer 10 を実行して Web サイトを表示する場合、Metro スタイル アプリを入手できるサイトではアプリ ボタンが表示される
Windows 8 PC でこのアプリ ボタンをクリックすると、Store のアプリの内容ページに移動するか、アプリがイ���ストールされている場合は、直接アプリに移動します。
この設計により、開発者のプロモーションの腕の見せ所であるアプリの内容ページに、ユーザーが最短距離でアクセスできるようになっています。以下の図は、人気のゲーム Cut the Rope の開発元の ZeptoLab のページです。ZeptoLab は、アプリの内容ページの設計をフルに活用して、Windows 8 向けに開発した Cut the Rope をアピールしています。
Metro スタイル アプリではアプリ内購入での無料トライアルをサポート可能
視認性を高めるということは、世界中のユーザーに、ユーザーが好む言語を使ってリーチすることでもあります。Windows Store なら、世界中で 231 の市場のユーザーに対して無料および有料のアプリを提供できます。
Store では、特定の市場のユーザーに合わせて調整したいくつかの市場固有のカタログと、その市場以外のすべての市場を対象にした "その他の地域 (rest of world)" (ROW) カタログを用意します。開発者は、各自のアプリを掲載するカタログを選択できます。Store サービスの進化に合わせて、随時、市場固有のカタログと決済代行業者を増やしていく予定です。Store が対応している市場範囲については、開発センター (英語) で確認できます。
Windows Store は、世界で 231 の市場で提供予定。中国市場向けのバージョン。
Windows Store はまだ提供が開始されていませんが、Renren (中国で人気のソーシャル ネットワーク) の才能ある開発者の皆さんが、ユーザーに合わせた、楽しく使える Metro スタイル アプリを XAML と C# で作成しています。
Windows Store は 100 を超える言語をサポート予定図は中国の Renren で作成されたローカル言語版 Metro スタイル アプリ
Windows には全世界で 1.25 億を超えるユーザーがいることから、コンシューマーと企業ユーザーの両方を考慮して Store を設計する必要があります。企業向けアプリの開発者からは、Metro スタイル アプリで市場に参入する経路について問い合わせをいただいています。一方、IT 管理者からは、コンプライアンスやセキュリティなど、展開および管理のシナリオについて、問い合わせを受けています。Store に掲載されるアプリには、すべての Windows 8 ユーザーがアクセスできるため、企業向けアプリも他の Metro スタイル アプリと同様に Store で提供できます。ただし、Metro スタイル アプリの展開を直接制御したい企業向けのサポートも提供します。
Windows Store カタログへの社員のアクセスを禁止することも、アクセスは認めつつ特定のアプリは利用できないようにすることもできます。また、Store のインフラを介さずに Metro スタイル アプリを PC に直接展開することもできます。Windows 8 Beta では、アプリが信頼された発行元により署名されていて、コンピューターがドメインに参加している限り、グループ ポリシーを使用して Metro スタイル アプリのインストールを許可できます。インストール後は、PowerShell コマンドレットを使用して、Windows 8 の Metro スタイル アプリを管理できます。
ESRI は、同社のすばらしい GIS 機能を使用して、以下のような損害査定担当者向け Metro スタイル アプリを XAML および C# ベースで作成しており、保険会社への直接販売を予定しています。
Windows Store は企業向けアプリも提供
IT 管理者は、この企業向けアプリを、自分が管理している Windows 8 PC に直接展開できますが、職場と自宅の往復時に携帯するデバイスにもインストールが可能です。次の図に示すスレートでは、この ESRI のアプリが、Store から入手した一連のゲームだけではなく、IT 部門が社内専用に提供している経費レポート作成の基幹業務アプリと併せてインストールされています。
IT 部門は管理対象のデバイスまたは管理対象でないデバイスにアプリを展開できる
このような展開の柔軟性により、社員は好きなデバイスにソフトウェアをインストールでき、一方で IT 担当者はソフトウェアのペイロードを会社のニーズや規定に沿って管理できます。
//build/ (英語) では、プラットフォームの技術的な柔軟性と、Metro スタイル アプリを作成する際の技術的な選択肢についてお話しました。しかし、アプリに適したビジネス モデルを自由かつ柔軟に決定できることも、開発者にとって重要です。ビジネス モデルは情勢の変化に合わせて変更できる必要があります。Store では、開発者がこういった決定を自由に管理できるようになっています。
Store のプラットフォームでは、無料アプリ、試用版 (期間限定型と機能限定型の両方)、およびアプリ内購入を含む有料アプリを完全にサポートします。また、より効果的なターゲティングに役立つ、セールス分析機能も提供します。
一方で開発者は、トランザクションを直接管理すること (新聞購読の場合など) も、オフラインでの決済を利用するビジネス モデルを採用すること (オークションの場合など) もできます。Store では特定のトランザクション エンジンの使用を義務付けることはなく、開発者は独自のエンジンを使用できます。また、広告のコントロールについても、各自に最適な方法を選択できます。
試用版とアプリ内購入の 2 つは、開発者が顧客を引き込む手段として非常に有効です。Store は、どちらも完全にサポートします。Windows Phone Marketplace では、アプリの試用版からのコンバージョンが大きな成功を収めています。しかし、プラットフォームの中には、試用版をサポートしていないものや、試用版からのコンバージョン時に、アプリのフル ダウンロードが必要になるものがあります。Store は、時間限定型と機能限定型のどちらのタイプの試用版でも、試用版からのインプレース アップグレードをサポートします。たとえばここで紹介している Cut the Rope では、いくつかのステージまで無料でプレイできる試用版を提供しています。アプリ内購入を使用することで、プレイヤーはゲームのプレイを中断することなく、次のステージに進むためのアップグレードをその場で購入できます。アプリの再ロードも再起動も不要で、すべての設定が維持されます。
Windows Store は試用版アプリを完全にサポートする
次に示す HTML と JavaScript で作成された Animoto のアプリも、従量制のビデオ テーマや、同社のクラウド プロダクション サービスを使った高品質のビデオ圧縮などについて、Store トランザクション プラットフォームを使用してアップグレード機能を組み込んでいます。
Windows Store トランザクション プラットフォームはアプリ内購入を完全にサポートする
Animoto は、プレミアム サービスへの期間ベースのアクセス権 (ユーザーは 1 か月分をまとめて支払うか、1 年間有効な "Pro" アップグレードを購入できる) に、Store のトランザクション プラットフォームを使用しています。
Store のライセンス サービスは、各 Metro スタイル アプリの開発者の知的財産を保護します。このサービスを利用すると、顧客に一貫性のあるエクスペリエンスを提供できるだけでなく、アプリのローミングなど、追加の機能も実現できます。
特定のトランザクション プロバイダーに依存するビジネス モデルや、他の業種との連携を活かしたビジネス モデルを既に確立しているアプリも多く存在します。このようなビジネスの顧客は、なじみがあり、信頼できるトランザクション エクスペリエンスの信頼感と効率を重視します。
たとえば、コンテンツの発行元が、購読者を管理できるように CRM システムと統合された独自のトランザクション プラットフォームを用意している場合があります。1855 年に設立された英国の新聞社 The Daily Telegraph には、現在 600,000 を超える購読者がいます。同社は、HTML と JavaScript を使用した、Windows 8 用の魅力ある Metro スタイル アプリを作成しました。このアプリは、The Daily Telegraph の既存の認証システムを使用して、同社の新聞購読者を認証し、既存顧客への付加価値としてデジタル版サービスを提供しています。
Windows Store では、アプリ内購入に開発者独自のトランザクション プラッ���フォームを使用することも可能
The Daily Telegraph は、独自の認証やトランザクション基盤を再構築しなくても、Windows 8 のアプリ モデルと Store での配布を利用して、既存顧客の関わりを深め、新規顧客にリーチできます。
トランザクション オプションが限られるマーケットプレースでは、特定のモデルが制約される可能性があります。たとえば、eBay は、eBay の Web サイトの現在の運営方法と同じように、PayPal を使ってトランザクションを管理できるように、Windows 8 用 Metro スタイル アプリを作成中です。これは、eBay の顧客が期待する方法でもあります。
eBay の Metro スタイル アプリでは、現行の eBay Web サイトと同じく PayPal を使ってトランザクションを管理する
多くの開発者がビジネスの財源として広告を利用していることから、Store では、開発者にとっての柔軟性を確保するという指針に従って、広告のコントロールも選択できるようにしています。Windows Store なら、マイクロソフトが提供するものでも、サードパーティが提供するものでも、開発者が希望する広告プラットフォームをどれでも使用できます。
アプリの認証に関して、結果を予測しやすくし、判断のムラをなくしたいと考えています。そのために、すべての開発者に SDK の一部として、アプリ認証キットという技術的な認証評価ツールを提供しています。また、Store のアプリ認証ポリシー (英語) を平易な言葉で説明した、アプリ受け入れガイダンスも提供しています。アプリ認証キットと SDK は、Windows 8 Developer Preview のダウンロード キットに含まれています。アプリが却下された開発者には、問題をすぐに解決し、アプリ公開に向けて再提出できるように、フィードバックを提供します。
Store のアプリ認証ポリシーは、わずか数項目の明快な指針を基に編成されており、現在、公開されています。アプリの主な動作の品質と予測可能性は確保しながら、アプリのエクスペリエンスについてはイノベーションと差別化を図れるように、ポリシーを策定しました。
解釈が分かれたり、質問が出てくることは、あらかじめ想定しています。プラットフォームと Store モデルの持つ柔軟性により、とても予測できないようなアプリが創造されることもあるでしょう。これは完全に意図された結果です。私たちは、このようなイノベーションを市場に出す優れた手段を提供したいと考えています。ですから、Store のポリシーは、生きて進化するドキュメントといえます。ポリシーが変更された場合、開発者が明確に認識できるように、変更記録を公開します。
Windows 開発者の経済面に対するマイクロソフトのコミットメントを最も如実に表しているのは、Store が開発者にとって生み出すであろう収益の額かもしれません。Windows 7 の販売ライセンスは、5 億を超えました。これはつまり、Windows 8 が販売されたら、5 億台もの PC が Windows 8 にアップグレードする可能性があるということです。そして開発者には、その最大かつ単一のプラットフォームが提供されることになります。業界屈指の契約条件は、この "開発者第一" の視点を明確に打ち出したものです。業界で最高の条件を提供することで、優れたアプリの開発者が、他のどのプラットフォームよりも多くの利益を Windows から得られるようにしたいと考えています。どのようなアプリが作られるか、待ちきれないほど楽しみです。
収益分配のベースは 70% ですが、アプリの販売収益がすべての市場を合わせて $25,000 USD を超えると、以降はアプリの提供終了まで、80% の収益分配率が適用されます。
つまり、一定の成功を収めたアプリに対しては、その成功に対する褒賞として、80% の収益分配率が適用されることになります。Windows の広範な顧客ベース、このプラットフォームのイノベーションが持つ可能性、ソフトウェアとハードウェアの進歩を利用する新しいデバイスの魅力を考えると、まったく新しいスケールの経済機会が、アプリ開発者の目の前に現れると考えています。
Windows Store は Windows 8 Beta のリリース時に公開される予定ですが、その時点からユーザーが新しい優れたアプリをすぐに体験できるようにしたいと考えています。そこで本日発表するのが、First Apps contest (英語) です。このコンテストでは、開発したアプリが Beta リリース時に Windows Store で特集されるチャンスが得られます。
1 つ注意点があり、ベータ期間中に提供されるアプリは、すべて無料アプリです。ベータ期間中は、Store のトランザクション プラットフォームでは有料アプリをサポートしません。プラットフォームのトランザクション サポートのリリースは、今後のマイルストーンまで保留します。ベータ期間では、Store の雛形をテストし、Store の機能を向上させることを意図しています。この機会に、ぜひ登録および承認プロセスについてのフィードバックをお寄せください。また、これは、自分の Metro スタイル アプリについて、早期にフィードバックが得られる機会でもあります。
今後数週間にわたり、このブログへの投稿を続けていく予定です。今日ここでご紹介した領域のいくつかについて詳しく取り上げるほか、新しい話題を提起してディスカッションを募りたいと思います。また、このブログは、Windows 8 のリリース後も継続して更新される予定です。Store はサービスであるため、進化し続けます。教訓として得たことや、次の取り組みについて、このブログでお知らせいたします。
皆さまのフィードバックとご質問は、私たちにとってきわめて重要です。そこで、さまざまな情報交換に使用できる、専用の Store フォーラム (英語) を用意しました。そこで皆さまにお会いするのを楽しみにしています。
- Ted Dworkin