GroupBoardのデータベースに関するFAQ ・ Office文書を開くときパスワード要求されるのはなぜ?

こんにちは、GroupBoard 開発チームです。
Blogばやりの昨今ですが、皆さんもご自分のBlogをお持ちですか?ある調査によると、日常的にコンピュータに接している20代の若者のうち約1/3は自分のBlogサイトをもっていて、メモ代わりに使ったり、日記として公開したりしているそうですが・・・私としてはなんとなく年齢のギャップを感じてしまう今日この頃です。("20代の若者" という言葉遣いで年齢がばれてしまいそうです。)

さて、今回は今までいただいた質問の中から、複数の方からのお尋ねのあった質問に答える Q&A のコーナーです。

Q1. GroupBoardで使うMSDEのデータベース容量の制限は2GB?
GroupBoardをインストールする前には、まずWindows SharePoint Servicesをインストールする必要がありますが、このときに既定の設定では同梱のMSDEをデータベースとして利用することができます。ご存知の方も多いと思いますが、MSDE2000 (Microsoft SQL Server 2000 Desktop Engine) にはデータベースサイズとして2GBの制限が設けてあります。一方、Windows SharePoint Services (以下WSS) に同梱されているMSDEは、名称はMSDEなのですが正確には "SQL Server 2000 Desktop Engine(Windows)(WMSDE) " といって通常のMSDEにある容量制限が設けてありません。容量だけに関していえば、通常のSQL2000と同じ機能を持っているといえます。

しかしながら、このSharePointに同梱されているMSDE (以下WMSDE) には通常のMSDEやSQLにはない特別な制限があります。

1) ネットワーク上の他のマシンからWMSDEのデータベースにアクセスすることができない。
2) WMSDEを実行しているマシン上でも、WSS以外のアプリケーションからWMSDEを使うことができない。

1) について実際に起こりうるシナリオとしては、データベースに関する管理タスクやセキュリティの設定をするために 他のマシンにインストールされている [SQL Enterprise Manager] を使ってWMSDEを操作しようとするとき、リモートで接続を確立することができない、ということになります。このような場合は、実際にWSSがインストールされているマシン (つまりWMSDEが稼動しているマシン)に [SQL Enterprise Manager] をインストールし、そのコンソール上で操作をする必要があります。
2) については、WMSDEは容量制限のないSQL DBになりますので、代わりに利用できるアプリケーションを制限することで既存のSQL製品とのバランスを保っています。

Q2. SharePointのデータベースとしてSQL Serverを選択するメリットは?
お手軽さでいえばWSS同梱のWMSDEはもっともよい選択肢なのですが、お手軽な反面やはりデメリットもあります。

1) 全文検索機能が利用できない
2) 管理が面倒
3) 負荷の分散ができない

1) の全文検索機能については、WSSの検索機能自体がSQLのフルテキストサーチ機能に依存しているので、SQL Serverを使用しないと利用できない機能になっています。

2) の管理についてですが、これは通常のMSDEにもいえることなのですが、データベースに対する管理コンソールは用意されていないため、ちょっとしたこと (たとえばパスワードの変更やデータベースの作成、削除など)もコマンドラインから行う必要があります。

3) の負荷分散ですが、これはWMSDEを使う場合には、同じマシン上でWebアプリケーションとデータベースを同時に実行することになりますので、マシンに負荷がかかりやすい状態になることを指しています。もしGroupBoard (およびWSS) をインストールするマシンのスペックに不安があるような場合には、思い切ってデータベース部分を切り離して別マシンにすることで安定した稼動状態になります。

Q3. WMSDEからSQL Serverへのアップグレードは可能?
上記のメリット・デメリットを踏まえた上で、既存のWMSDEをSQLにアップグレードする場合ですが、これは非常に簡単です。通常のSQL Serverのインストールと同じなのですが、キーとなるポイントを挙げると

1) Setup 時の[インストールの選択] ページで、[SQL Server の既存のインスタンスに対してコンポーネントのアップグレード、削除、または追加] をクリック
2) アップグレードするインスタンスとして [(マシン名)\SHAREPOINT] のインスタンスを指定
3) 追加コンポーネントのインストールとして、[フルテキスト検索] を追加する

これでデータベースをSQL Serverに移行することができます。 GroupBoard 側 (WSS側)から見るとデータベースがWMSDEであるかSQLであるかの動作上の違いはないので、設定の変更なくそのまま利用できます。 

Q4. Officeドキュメントを開くたびにパスワードが要求されるのはなぜ?
GroupBoardサイトの共有ドキュメントに WordやExcelなどのOffice文書を保存してある場合、そのファイルを開こうとしたときにユーザー名とパスワードを求める認証ダイアログが開く場合があります。まず、もっとも考えれれることは認証の方式として Windows 認証を使っていないことが考えられます。GroupBoardがインストールされている IISの設定が 「基本認証」を使っている場合、Webサイトの認証のほかにOfficeアプリケーション側が再度認証を行う必要があるためです (基本認証ではブラウザで行った認証をOfficeアプリケーションに引き継ぐことができないので)。詳細の設定確認につきましては、以下のサポート記事をご参照ください。

   https://support.microsoft.com/kb/871155/ja (日本語-機械翻訳版)
https://support.microsoft.com/kb/871155/en-us (英語版)

(ご注意 (3/17追加): Office文書を開く際に認証を要求される場合、Windows認証にて回避できるのはサーバーとクライアントが同じドメイン (または相互に認証可能なドメイン間)の場合に限られます。クライアントがワークグループに属しており、サーバーがドメインに属している場合、ブラウザから文書を開く際にはOfficeアプリケーションにて再度認証を行う必要があるため、認証の手順をスキップすることはできません。)

質問コーナー、まだまだ続きます。
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